
IPアドレスは、パソコン・スマホ・ゲーム機などがネットワークで通信するときに使う「住所」のような情報です。
この記事では、まずIPv4とIPv6の違いに触れたうえで、家庭のネットワークでよく見るグローバルIPv4アドレスとプライベートIPv4アドレスを初心者向けに整理します。次の記事でNAT/NAPTへ進みやすいよう、ルーターとの関係まで解説します。
発端:ねこちゃんのつぶやき。

IPアドレスって言葉は聞くけど、結局なんの数字なの?

ネットワークの基礎を知るなら、まずIPアドレスから覚えると分かりやすいよ。オンラインゲームや回線設定でもよく出てくるから、ここでは難しい話を広げすぎずに基本だけ見ていこう。
まずは「IPアドレス」を学ぼう!
IPアドレス(Internet Protocol Address)は、IPを使うネットワーク上で通信相手を識別し、データを届けるために使われるアドレスです。
「インターネット上の住所」と説明されることが多いですが、IPアドレスはインターネットだけでなく、家庭内LANや会社内LANなどのローカルネットワークでも使われます。

じゃあ、家の中だけで通信するときにもIPアドレスを使うんだね。

そうそう。だから「インターネットに接続する機器だけの番号」と覚えるより、IPネットワークで通信するためのアドレスと考える方が正確だよ。
IPv4とIPv6の2つがある
現在使われているIPには、大きくIPv4とIPv6があります。
| 種類 | アドレスの長さ | 表記例 |
|---|---|---|
| IPv4 | 32ビット | 192.168.1.10 |
| IPv6 | 128ビット | 2001:db8:1234::10 |
IPv6はIPv4より大きなアドレス空間を持ちます。この記事では、次の記事でNAT/NAPTを説明する流れにつなげるため、ここからは主にIPv4を使って説明します。
次に、IPv4で家庭のネットワークを考えるときによく出てくる「グローバル」と「プライベート」の違いを見ていきます。
IPアドレスの基礎知識
IPv4には用途の異なるアドレス空間があります。その中でも初心者がまず覚えておきたいのが、インターネット側で使われるグローバルIPv4アドレスと、家庭や会社などの内部ネットワークで使われるプライベートIPv4アドレスです。
なお、IPv4にはこの2種類しかないわけではありません。ループバック、リンクローカル、ISPなどで使われる共有アドレス空間など、別の用途に予約された範囲もあります。ここでは家庭のネットワークを理解するため、グローバルとプライベートに絞ります。
グローバルIPアドレスとは
グローバルIPv4アドレスは、インターネット上で通信先として扱えるIPv4アドレスです。インターネット全体でアドレスが重複しないよう、IANAや地域インターネットレジストリ(RIR)などの仕組みを通じて管理・分配されています。

普通にネットを使ってるけど、自分でどこかへ申請したことはないよ?

家庭でインターネットを使う場合は、通常は回線事業者やプロバイダ側の仕組みを通して使うから、利用者がIANAなどへ直接申請するわけじゃないよ。
また、2026年現在は接続方式によって、利用者ごとに専用のグローバルIPv4アドレスが1つ割り当てられるとは限りません。CGNATやIPv4 over IPv6などでは、プロバイダ側でIPv4アドレスやポートを複数利用者で共有する構成もあります。
Webサイトから見える接続元IPアドレスを確認したい場合は、当サイトのIPアドレス確認ページでも確認できます。
表示されるのは、そのページへ接続した時点でWebサイト側から見えているIPアドレスです。
プライベートIPアドレス
プライベートIPv4アドレスは、家庭内LANや会社内LANなどの内部ネットワークで自由に利用できるよう予約されたIPv4アドレスです。インターネット上ではグローバルに到達可能な宛先として扱われません。
| プライベートIPv4アドレス | 範囲 |
|---|---|
| 10.0.0.0/8 | 10.0.0.0 ~ 10.255.255.255 |
| 172.16.0.0/12 | 172.16.0.0 ~ 172.31.255.255 |
| 192.168.0.0/16 | 192.168.0.0 ~ 192.168.255.255 |

192.168.1.1とか192.168.0.1って、ルーターの設定画面で見たことあるかも。

家庭用ルーターではよく見る範囲だね。同じプライベートIPv4アドレスは、別々の家庭や会社でも再利用できるよ。
この3つの範囲は家庭内や会社内で利用できますが、同じネットワーク内では重複しないように割り当てる必要があります。
インターネットとルーター
家庭内のPCが「192.168.1.10」のようなプライベートIPv4アドレスを使っていても、そのアドレスのままインターネット上の宛先として通信するわけではありません。

そこでルーターが出てくるわけだね。

IPv4の家庭用ルーターでは、NATやNAPTを使って宅内側とインターネット側の通信をつなぐ構成が一般的だよ。ここから先は次の記事で詳しく見ていこう。
NATとNAPTは似た言葉ですが、IPアドレスだけでなくポート番号まで使って複数端末の通信を区別する仕組みもあります。IPアドレスの基礎が分かると、この違いも理解しやすくなります。
まずは「IPv4にはインターネット側で使われるアドレスと、家庭や会社など内部で使うプライベートアドレスがあり、ルーターがその間の通信を仲介する」と覚えておけば大丈夫です。
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