
FF14で「ラグい」「反応が遅い」「数秒止まる」と感じたとき、回線速度のMbpsだけを見ても原因は分かりません。
オンラインゲームでは、Ping(RTT)・Jitter(遅延のばらつき)・パケットロス・回線負荷時の遅延と、FF14データセンターまでの通信経路を分けて確認することが重要です。
この記事では、うさねこの実測データを残しつつ、FF14公式が案内しているtraceroute先を使って、宅内LAN・ISP・インターネット経路を技術的に切り分ける方法をまとめます。
この記事の実測値は、うさねこの環境で測定した一例です。PingやJitterに「この値なら必ず快適」という共通の合格ラインはありません。接続先DC、地域、ISP、時間帯、宅内LAN、同時通信の有無などで変化します。
- FF14が「重い」ときは、まず回線問題とPC側の処理落ちを分ける
- FF14は「回線速度が速い=ラグがない」ではない
- Ping・Jitter・パケットロスを技術的に整理
- FF14公式のデータセンターIPへtracertして経路を確認
- 宅内LAN・ISP・FF14までの経路を順番に切り分ける
- うさ環境の実測:光回線は約23ms前後で安定
- モバイル回線ではPingだけでなく変動幅も大きくなった
- 海外DCでPing約138msでも動けたが「問題なし」とは限らない
- Pingが一時的に高くても、それだけでパケットロスとは限らない
- FF14の通信が不安定なときに確認するポイント
- FF14が使用する通信ポートも公式情報を確認
- 「サーバーとの接続が切れました」が回線事業者側設備だった例
- Cloudflare Speed Testは回線全体の品質確認に使う
- どのプロバイダならFF14に強い?は一律に決められない
- うさねこの回線環境
- FF14ネットワーク調査のまとめ
- 参考:FF14公式・ネットワーク測定資料
FF14が「重い」ときは、まず回線問題とPC側の処理落ちを分ける

「重い」と感じても、ネットワークのラグとPCの処理落ちは別物です。
まず症状を分けると、調査する場所をかなり絞れます。
| 症状 | 疑うポイント |
|---|---|
| 画面全体がカクつく/FPSが落ちる | CPU・GPU・メモリ・ストレージ・描画設定などPC/ゲーム機側 |
| 自分の入力に対する反応が遅い | RTT上昇、回線混雑、経路遅延 |
| 他プレイヤーや敵が止まる/急に動く | パケットロス、瞬間的な通信断、遅延急増 |
| 特定時間帯だけ悪化する | 宅内の同時通信、ISP混雑、経路混雑など |
| 広範囲のプレイヤーで同時発生 | ゲーム側・DC側・上位ネットワーク側の障害情報も確認 |
FPSが落ちている場合はPingを調べても改善しません。反対にFPSは安定しているのに、スキル反応・敵の位置・他プレイヤーの動きだけがおかしい場合は、ネットワーク側を疑いやすくなります。
FF14の必要動作環境では「ブロードバンド接続」が要件とされており、特定のMbps値は公式には示されていません。
FF14は「回線速度が速い=ラグがない」ではない
オンラインゲーム中の通信量は、大容量ファイルのダウンロードほど大きくありません。うさの環境でFF14だけを起動して観測したときも、ゲームプレイ中の通信量は数十Mbpsを必要とするような状態ではありませんでした。

突然大きい値になっている場所はFF14以外のアプリケーションが通信した可能性があります。
ただし、ここから「20Mbpsあれば必ず十分」のような固定値を決めることはできません。家族の動画視聴、クラウド同期、OSアップデート、ゲームの更新などで回線が飽和すると、契約帯域そのものはFF14に対して十分でも、キュー待ちによって遅延が増えることがあります。
この「通信中だけPingが大きく上がる」現象を見る指標がLoaded Latency(負荷時遅延)です。回線速度測定ではMbpsだけではなく、無負荷時と通信負荷時の遅延差も確認すると、ゲーム中のラグ原因を見つけやすくなります。
Ping・Jitter・パケットロスを技術的に整理
| 指標 | 意味 | FF14で影響しやすい症状 |
|---|---|---|
| Ping / RTT | 送信して応答が戻るまでの往復時間 | 操作に対する反応の遅れ、猶予時間の減少 |
| Jitter | パケットごとの遅延時間のばらつき | 反応速度が一定せず、動きが不規則に感じる |
| Packet Loss | 経路上でパケットが失われる割合 | 停止、飛び、通信待ち、切断など |
| Throughput | 単位時間あたりに転送できるデータ量(Mbps) | 回線が飽和した場合に他通信と競合 |
| Loaded Latency | ダウンロード/アップロード中のRTT | 家族の通信やバックアップ中だけ急にラグる |
Pingは「往復時間」、レイテンシはもっと広い意味
Pingで表示されるmsは、ICMP Echo Requestを送って応答が返るまでのRound Trip Time(RTT:往復時間)です。
「レイテンシ」は通信の遅延全般を指す言葉なので、必ずしも「片道だけ」という意味ではありません。片道遅延もRTTも、どちらもレイテンシを表す方法のひとつです。オンライン速度テストではRTTを「Latency」と表示することもあります。
Jitterは単純な「最大Ping-最小Ping」とは限らない
Jitterは遅延の変動量を示しますが、計算方法は測定ツールによって異なります。「最大Ping-最小Ping」は変動幅を見る簡単な方法のひとつですが、Jitterそのものの唯一の定義ではありません。
そのため、異なる速度テストサイトのJitter値をそのまま横比較するより、同じツール・同じ接続先・同じ条件で時間帯ごとの変化を見る方が実用的です。

パケットロスは0%に近いほどよい
FF14公式も、経路上でパケットが消失すると「数秒画面が動かない」「頻繁にラグを感じる」といった症状につながると説明しています。
現在のFF14公式動作環境で案内されているゲーム通信ポートはTCPです。TCP通信ではパケットが失われると再送処理が入るため、ロスが継続すると単純なPing上昇とは違う「一瞬止まる」「あとからまとめて動く」といった症状につながることがあります。
FF14公式のデータセンターIPへtracertして経路を確認
FF14公式は、回線遅延やパケットロスの調査用として、各物理データセンター向けのIPアドレスを案内しています。2026年9月時点で公式ページに掲載されている値は以下です。
| リージョン | 公式traceroute先 |
|---|---|
| 日本(JP) | 119.252.37.58 |
| 北米(NA) | 204.2.29.122 |
| 欧州(EU) | 80.239.145.101 |
| オセアニア(OC) | 153.254.80.65 |
Windowsで日本DCまでの経路を確認する場合は、コマンドプロンプトまたはPowerShellから次のように実行します。
tracert 119.252.37.58
公式はtraceroute結果に加えて、ISP名、サービス名、地域、症状が出る時間帯、継続性などを調査情報として案内しています。
公式情報:FFXIV回線遅延やパケットロスの確認と情報提供について
Pingも併用するなら「同じ宛先を連続測定」する
tracertは経路確認向けです。RTTの時間変化を見たい場合は、補助的に同じ宛先へ複数回Pingを送ると比較しやすくなります。
ping 119.252.37.58 -n 50
ただし、PingはICMP、ゲーム本体は別の通信です。また、宛先や経路上の機器がICMP Echoに応答しない、または応答を制限している場合があり、Pingの応答がないことだけで障害と断定することはできません。ルーターやISP側でICMPだけ優先度を下げたり応答を制限したりする場合もあるため、Ping値はゲーム内通信そのものの正確な遅延ではなく、経路品質を見るための目安として扱います。
tracert途中の「*」だけでパケットロスと断定しない
tracertで途中のルーターが「*」になったり応答が遅かったりしても、その機器が転送処理まで失敗しているとは限りません。中継ルーターがtraceroute用のICMP応答を返さない、または低優先度にしている場合があります。
途中の1ホップだけ悪く、後続ホップと最終宛先が正常なら、その1行だけを障害原因と判断しないのがポイントです。問題がそのホップ以降も継続しているかを見ます。
宅内LAN・ISP・FF14までの経路を順番に切り分ける
いきなりプロバイダを疑うより、近い場所から順番に測ると原因を分けやすくなります。
- 有線LANで再現するか確認
Wi-Fiだけ悪い場合は、電波干渉・距離・チャネル混雑など宅内無線側を先に疑います。 - デフォルトゲートウェイへPing
自宅ルーターまででロスや大きな揺れが出るなら、LANケーブル・NIC・HUB・Wi-Fi・ルーターなど宅内側の可能性が高くなります。 - FF14公式DC宛先へPing/tracert
宅内は安定しているのにDC側だけ悪化するなら、ISP以降の経路を疑います。 - 時間帯を変えて比較
夜だけ悪化するなら、宅内の同時通信やISP/上位経路の混雑が候補になります。 - 別宛先とも比較
Cloudflareなど一般向け速度テストも同時に悪ければ回線全体、FF14宛先だけ悪ければ経路固有の可能性を考えます。
うさ環境の実測:光回線は約23ms前後で安定

うさの光回線では、FF14向けに測ったPingは平均23ms前後で、測定値の変動も小さい状態が多いです。
まれにカクつきを感じたタイミングでは50~100ms付近まで上がることもありました。

この実測で表示していた「Jitter」は、当時うさ側で複数回Pingの変動から算出した独自の確認値です。Cloudflareなど他ツールが表示するJitterとは計算方法が異なる可能性があるため、数値そのものを直接比較しないでください。
モバイル回線ではPingだけでなく変動幅も大きくなった

スマホ回線でも試しましたが、うさの場所では電波条件がよくなく、平均Pingが100ms近くまで上がり、遅延もかなり不安定でした。
これは「モバイル回線は全部ダメ」という意味ではなく、基地局との電波条件や混雑状況で大きく変わる例として見てください。



固定回線と違い、モバイル回線は無線区間の品質変動、基地局混雑、電波強度などの影響を受けやすいため、平均Pingだけでなく時間ごとの揺れ方を見ることが重要です。
海外DCでPing約138msでも動けたが「問題なし」とは限らない

海外DCでPing約138msの状態でも、真タイタンの「重み」を避けるテストでは普通に動けました。
ただし出だしが遅れると余裕は小さく感じました。


この結果は「100msを超えても問題ない」という基準ではありません。RTTが大きくなるほど入力とサーバー応答の往復に必要な時間は増えるため、ギミック処理やアビリティ入力の余裕は小さくなります。プレイ感はジョブ・コンテンツ・安定性によって変わります。
Pingが一時的に高くても、それだけでパケットロスとは限らない

実測中にPingだけ少し高くなる場面もありましたが、そのときは体感ラグも通信断も確認できませんでした。
遅延上昇とパケットロスは別の現象なので、Pingが上がっただけで「パケットロスした」と判断しない方がいいです。

FF14の通信が不安定なときに確認するポイント
| 確認場所 | 主な確認内容 |
|---|---|
| PC/ゲーム機 | NICドライバー、OS更新、セキュリティソフト、バックグラウンド通信 |
| LAN | LANケーブル、HUB、Wi-Fi、リンク速度、エラー |
| ルーター | 再起動履歴、CPU負荷、セッション数、ファームウェア、QoS設定 |
| ONU/ホームゲートウェイ | 光リンク異常、ログ、再同期、警告ランプ |
| ISP | 時間帯混雑、PPPoE/IPoE方式、障害情報 |
| インターネット経路 | tracertで経路変更、遅延増加、継続するロスを確認 |
| FF14 | 公式障害・メンテナンス情報、DCまでの経路 |
NTT系回線ならPPPoEとIPoE/IPv4 over IPv6も確認
NTTフレッツ系では、ISPによってPPPoE方式とIPoEを利用した方式があります。PPPoEの混雑箇所を避けられる構成では、時間帯混雑が改善することがあります。
ただし、IPoEやIPv4 over IPv6にすれば必ずFF14のPingが下がるわけではありません。最終的な品質はISPの設備、IPv4 over IPv6の方式、上位回線、ピアリング/トランジット、FF14までのルーティングによって変わります。
FF14公式がtraceroute用に案内しているDCアドレスはIPv4なので、IPv4 over IPv6を使っている環境でも、最終的にはそのIPv4宛先までの経路品質を測るのが実用的です。
回線が混雑するときはLoaded Latencyも見る
「普段は20msなのに、家族が動画を見始めると100msを超える」という場合は、回線が混雑したときのキュー待ちが原因になっていることがあります。特にバッファが過大だったり適切に管理されていなかったりすると、帯域は確保できていても遅延が大きく悪化することがあり、このような状態をBufferbloatと呼びます。
ルーターのQoS/帯域制御で改善する場合もありますが、設定方法は機種ごとに異なります。まずは大容量アップロードやクラウド同期を止めた状態と、負荷をかけた状態でPingを比較して原因を確認するのがおすすめです。
FF14が使用する通信ポートも公式情報を確認
2026年9月時点のFF14公式動作環境では、FF14が使用する可能性があるポート番号として以下が案内され、ルーターを利用している場合は、これらのパケットが通過できるよう設定するよう案内されています。
TCP 80
TCP 443
TCP 54992-54994
TCP 55006-55007
TCP 55021-55040
ただし、通常の家庭用ルーターでは端末から開始した通信はNAT/ステートフルファイアウォールで自動的に戻り通信を許可するため、「ラグ対策だから」と無条件にインターネット側へポート転送を追加する必要はありません。接続できない場合に、ルーターやセキュリティソフトが該当通信を遮断していないかを確認します。
公式情報:FFXIV 動作環境
「サーバーとの接続が切れました」が回線事業者側設備だった例

以前、1日に何度も「サーバーとの接続が切れました」と突然切断される時期がありました。
宅内機器だけでは原因が見つからず、KDDIへ切断時の記録を渡して調査してもらった結果、屋外側の光接続設備が原因と分かり、接続先を変更してもらったあと解消しました。
これはかなり特殊な実例ですが、「PC・ルーターを交換しても直らない=ゲーム側」とは限らず、アクセス回線や事業者設備まで含めて切り分ける必要がある例として残しています。
Cloudflare Speed Testは回線全体の品質確認に使う
Cloudflare Internet Speed Testでは、ダウンロード/アップロード速度だけでなく、Latency・Jitter・Packet Loss・Loaded Latencyなどを確認できます。
Cloudflare Speed Testの接続先はCloudflare側であり、FF14のデータセンターではありません。ここで良好でもFF14までの経路が良好とは限らないため、FF14の問題調査では公式DC宛てのtracert結果と組み合わせて確認してください。
どのプロバイダならFF14に強い?は一律に決められない

で、結局どこの回線がいちばんいいのよ?

回線名だけでは決められない、が答えかな🐰
同じISPでも地域・収容設備・時間帯・接続方式・上位ネットワーク・FF14までのルーティングで結果が変わります。
最大1Gbps/10Gbpsという契約速度だけでは、ゲーム向けの遅延品質までは分かりません。
ゲーム用途では、契約前に「最大速度」だけでなく、IPoE対応、ルーター条件、最低利用期間、解約条件なども確認して、問題が出たときに構成変更やISP変更がしやすいかを見る方が実用的です。
うさねこの回線環境
以下はこの記事で使用している実測画像を取得した当時の環境です。回線品質は地域や時期で変わるため、同じ事業者を利用すれば同じPingになるという意味ではありません。
うさちゃん:KDDI系光回線
宅内ルーターではYAMAHA NVR510を使用して通信量や状態を確認していました。
ねこちゃん:NTT系 @nifty光


うちでは引っ越してからずっと@nifty光を使っています。
この測定時はPingも安定していました。
FF14ネットワーク調査のまとめ
| 状態 | 見るポイント |
|---|---|
| 理想に近い | パケットロスがなく、RTTが安定し、Jitterが小さく、負荷時にもRTTが大きく跳ねない |
| 要注意 | 時間帯でRTTが急上昇、Jitterが大きい、Loaded Latencyが大幅上昇 |
| 問題が出やすい | 継続的なパケットロス、瞬間的な通信断、宅内LANからすでに遅延が不安定 |

FF14のラグ調査は「速度テストで500Mbps出たから回線は問題なし」では終われません。
宅内LAN → ISP → FF14までの経路の順に、RTT・Jitter・Lossを見ていくのがいちばん分かりやすいです。
症状が再現する時間帯のtracert結果やISP情報を残しておけば、FF14公式への情報提供や回線事業者への問い合わせにも使いやすくなります。












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