
初めてのボイスチャット ~繋がる声~
私とねこは、ゲームにログインして一緒に遊ぶことを繰り返すごとに、少しずつ打ち解けていった。
ある日、ねこが提案した。
「次の攻略はボイスチャットでやらない?」
私は驚き、一瞬で緊張してしまった。
ゲームで遊びながら話すことなんて、考えたこともなかった。
「え、えっと……いいけど、私、声が変かもしれないし…」
「大丈夫、気にしすぎw」
翌日。緊張の中、二人は初めてボイスチャットで会話を始めた。
私は恥ずかしくて、声が小さめだったと思うが、ねこちゃんの落ち着いたトーンが安心感をもたらしてくれた。
「おお、今の攻撃いいね~」
「ありがとう……ねこさん」
声だけの会話はチャットよりも速く、そして何よりも温かかった。
「うさの声、気にすることない、いい声だよ」
「えっ、そ、そんなことないよ……」
ぎこちなく照れ笑いを浮かべる私に、ねこは少し照れながら続けた。
「これからも機会があれば話そう」
私はその言葉に少しだけ自信を持ち、次第にボイスチャットでの会話が日課になっていった。
一方、同じMMOでの長時間通話が続いてきた頃のある晩、ねこがチャットで提案した。