
本記事では、DNSを変更する必要性について、実際の確認方法と測定結果をもとに考えてみました。
2026年10月10日に、うさの自宅で自動取得されているKDDIのDNSを確認し、Google Public DNS(8.8.8.8)・Cloudflare(1.1.1.1)と比較しました。Windows 11のPowerShellを使い、身近な8サイトで合計240回の名前解決処理を測定しています。
※測定結果は回線・地域・時間帯・問い合わせ条件によって異なります。DNS応答時間は、Webサイトの表示速度やオンラインゲーム中のPing値と同じ指標ではありません。
今使っているDNSのままでいい?自宅回線で測ってみました

うさちゃん、DNSってなに?
1.1.1.1とか8.8.8.8に変えると、ネットが速くなるって聞いたんだけど?

DNSは、サイトの名前から接続先のIPアドレスを調べる仕組みだよ。ねこちゃんは、今のネットで何か困ってるの?

特に困ってないけど……。今のDNSでも問題がなければ、わざわざ変更しなくていいの?

そう思うけどな~。
というわけで、今回は設定は変更せず、うさの自宅で使われているDNSを調べて、GoogleやCloudflareと同じ条件で測ってみました。
- DNSの基本と、ゲーム中のPingとの違い
- 今使っているIPv4 DNSサーバーの調べ方
- Google・Cloudflareと自宅回線のDNSを比較する方法
- 8サイト・240回の実測結果と、変更が必要かの考え方
- 測定結果から分かることと、分からないこと
- 「DNS変更でゲームのPingが下がる?」の考え方
- Windows 11でDNSを変更する方法と元に戻す手順
DNSとは?
DNS(Domain Name System)は、www.yahoo.co.jp や www.google.com などの名前に対応するIPアドレスを調べるための仕組みです。人が覚えやすい名前から、通信に必要な接続先のアドレスを確認するイメージです。
DNSの問い合わせ先には、回線事業者・プロバイダーが案内するDNSのほか、Google Public DNS(8.8.8.8)やCloudflare(1.1.1.1)などがあります。
名前解決が遅い、あるいは失敗している場合は、DNSの変更によって接続開始の待ち時間や接続エラーが改善する可能性があります。一方、DNSサーバーへのPingが短いからといって、Webサイト全体の読み込みやゲームが必ず速くなるわけではありません。また、DNSの回答によって配信先サーバーが変わる場合もあり、その影響は名前解決時間とは別に考える必要があります。

ゲーム中のPing、DNS変更で下がる?
オンラインゲームでは、接続開始時などにDNSを利用してサーバーの名前を調べることがあります。しかし、接続先が決まったあとのゲームデータの送受信は、通常、DNSサーバーを経由しません。
- 接続前:必要に応じてDNSでサーバー名からIPアドレスを調べる
- 接続後:ゲーム端末と接続先サーバーの間でゲームデータを送受信する
そのため、たとえばゲームサーバーへのPingが30msのとき、DNSサーバーを変えただけで25msになるという仕組みではありません。プレイ中のPingやラグには、ゲームサーバーまでの経路、回線の混雑、宅内ネットワークなどが関係します。
ただし、ゲーム中に新しい名前解決が行われたり、DNSの結果によって接続先IPアドレスが変わったりする場合は、間接的に通信へ影響する可能性はあります。「DNSはゲームと一切関係ない」ではなく、「DNS変更でプレイ中のPingが直接改善するとは通常いえない」という区別が正確です。
今回の検証では、ゲーム中のPingではなく、DNSサーバーまでのICMP往復遅延と、DNS問い合わせの名前解決処理時間を別々に調べます。Google公式でも、PingやtracerouteだけではDNSの問い合わせ性能を評価できないと説明されています。

公式:Google Public DNS|トラブルシューティング
先に結論
うさの環境では、今のDNSを変える理由が見つからなかった
うさの自宅では、今の回線から自動取得しているKDDIのDNSで名前解決に問題はなく、8サイトすべてで最も短い平均処理時間になりました。少なくとも今回の結果からは、応答時間を短くするためにDNSを変更する必要性は見つかりませんでした。
| DNSサーバー | 8サイト平均 | 今回の結果 |
|---|---|---|
| KDDI(回線提供DNS) | 19.27ms | 最も短い |
| Cloudflare(1.1.1.1) | 25.42ms | 比較対象 |
| Google(8.8.8.8) | 26.12ms | 比較対象 |
今回のKDDIのDNSとの差はGoogleが約6.9ms、Cloudflareが約6.2ms。ただし、この記事は3社の優劣や「おすすめDNS」を決めるものではありません。自分の回線から現在のDNSを測り、困っていないなら変更しなくてもよいのでは、という疑問を確かめた記録です。
自宅回線で比較してみた
| 項目 | 今回の環境 |
|---|---|
| 測定日 | 2026年10月10日 |
| アクセス網 | KDDI |
| 接続 | 有線LAN |
| 構成 | Windows 11 → YAMAHA NVR510 → KDDIホームゲートウェイ |
| 比較 | IPv4のDNSサーバー(Aレコードの問い合わせ) |
| 測定数 | 8サイト × 3サーバー × 各10回 = 240回 |
回線のDNS設定は変更していません。PowerShellで各DNSサーバーのIPアドレスを直接指定して問い合わせています。会社のVPNを利用する環境では、測定前にVPNを切断し、実際に比較したい自宅回線から測ることが重要です。

① 自分のIPv4 DNSサーバー確認
Windows 11で確認
Windows 11のスタートメニューから「PowerShell」を検索して開き、次のコマンドを貼り付けてEnterキーを押します。
Get-DnsClientServerAddress -AddressFamily IPv4 | Format-Table InterfaceAlias,ServerAddresses -AutoSize
うさのWindowsでは、イーサネットのDNSとして 192.168.10.1 が表示されました。
ただし、これは自宅LAN内のアドレス。Windowsに表示されたDNSのIPが、そのままプロバイダーのDNSとは限りません。ルーターのDNS中継機能を使っている場合があります。なお、このコマンドはIPv4だけを表示します。IPv6のDNSも確認したい場合は -AddressFamily IPv4 の指定を外して実行してください。
上流DNSを確認
NVR510とKDDIホームゲートウェイで上流DNSを確認します。
次にYAMAHA NVR510でDHCP取得情報を確認しました。
show status dhcpc
NVR510のLAN2側は 192.168.0.2 で、DHCPで渡されたDNSは 192.168.0.1。これはKDDIホームゲートウェイのアドレスです。
そこでホームゲートウェイの「WAN側状態」を開くと、実際に回線から通知されているDNSを確認できました。
| 種類 | うさの環境で取得した値(設定用ではありません) |
|---|---|
| IPv4プライマリ | 106.187.2.33 |
| IPv4セカンダリ | 106.187.2.41 |
| IPv6プライマリ | 2001:268:fd07:4::1 |
| IPv6セカンダリ | 2001:268:fd08:4::1 |
【重要】掲載しているKDDIのDNSアドレスは、うさの自宅で取得された測定記録です。「このIPアドレスに変更してください」という推奨ではありません。必ずご自身の回線で現在のDNSを確認し、本当に変更する必要があるかを判断してください。接続に問題がなければ、DNSを自動取得のまま利用して構いません。
うさの実測では、上記のIPv4プライマリ 106.187.2.33 を比較対象にしました。これは今回の契約回線でホームゲートウェイに通知されていたアドレスであり、他の回線での利用可否や性能を示すものではありません。
② 3つのDNSを決定
比較対象の3つのDNSを決めました。
| 提供元 | 今回使ったIPv4 DNS |
|---|---|
| KDDI(現在の回線で取得) | 106.187.2.33 |
| Google Public DNS | 8.8.8.8 |
| Cloudflare | 1.1.1.1 |
表のKDDIのIPはうさの回線から取得した値で、全読者におすすめする設定値ではありません。今回はこの3つに絞りました。セカンダリDNS、IPv6、DNS over HTTPS(DoH)やDNS over TLS(DoT)の性能比較は行っていません。DNSの安全性やプライバシー機能も、応答速度だけでは評価できません。
③ まずPingを測定
DNSまでの通信遅延を確認。
コマンドプロンプトまたはPowerShellで、各DNSサーバーにPingを送ります。下記はうさが測定したときのコマンド例です。読者が測定する場合は、1行目の 106.187.2.33 を、自分の回線で確認した上流DNSのIPv4アドレスに置き換えてください。このコマンドでDNS設定が変更されることはありません。
ping 106.187.2.33
ping 8.8.8.8
ping 1.1.1.1
うさが実際に測定した結果は以下のとおり。各DNSへの短時間のPing結果を比較しています。Windowsの ping コマンドは、回数を指定しない場合は通常4回送信します。
| DNS | 最小 | 最大 | 平均 | 損失 |
|---|---|---|---|---|
| KDDI | 16ms | 17ms | 16ms | 0% |
| 21ms | 22ms | 21ms | 0% | |
| Cloudflare | 22ms | 22ms | 22ms | 0% |
3つとも損失は0%。このときのKDDIへのICMP往復遅延は、Googleより約5ms、Cloudflareより約6ms短い結果でした。
ただし、ここはDNSの名前解決性能の順位ではありません。Pingはサーバーへのネットワーク往復遅延を測るもの。次はDNSの問い合わせ処理そのものを測ります。
④ DNS応答時間を測定
PowerShellでDNS応答時間を測定、8サイトを10回ずつ
今回は身近な8サイトを対象に、KDDI・Google・Cloudflareへそれぞれ10回ずつ問い合わせます。3社 × 8サイト × 10回 = 240回の測定です。
下のコードはWindowsやルーターのDNS設定を書き換えずに実行できます。最初にご自身の回線で確認したIPv4 DNSアドレスを入力し、結果は「平均・最小・最大・成功回数」で一覧表示されます。
【コピー前の注意】KDDIの 106.187.2.33 は、うさの回線で取得した測定用IPです。読者がこのアドレスへDNS設定を変更する必要はありません。下のコードには、ご自身で確認したDNSアドレスを入力してください。現在のDNSに問題がなければ設定変更そのものが不要です。
& {
$myDns = Read-Host "ご自身の回線で確認した上流DNS(IPv4)のIPを入力"
$dnsIp = $null
if (-not [System.Net.IPAddress]::TryParse($myDns, [ref]$dnsIp) -or
$dnsIp.AddressFamily -ne [System.Net.Sockets.AddressFamily]::InterNetwork) {
throw "有効なIPv4アドレスを入力してください"
}
$myDns = $dnsIp.ToString()
$dnsServers = [ordered]@{
"利用中のDNS" = $myDns
"Google" = "8.8.8.8"
"Cloudflare" = "1.1.1.1"
}
$domains = @(
"www.microsoft.com",
"www.yahoo.co.jp",
"www.google.com",
"www.youtube.com",
"www.amazon.co.jp",
"www.rakuten.co.jp",
"www.netflix.com",
"www.wikipedia.org"
)
$results = @()
foreach ($domain in $domains) {
Write-Host "測定中: $domain"
foreach ($server in $dnsServers.GetEnumerator()) {
$times = @()
for ($i = 1; $i -le 10; $i++) {
try {
$elapsed = Measure-Command {
Resolve-DnsName -Name $domain `
-Server $server.Value `
-Type A -DnsOnly -ErrorAction Stop |
Out-Null
}
$times += $elapsed.TotalMilliseconds
}
catch {
Write-Host "$domain / $($server.Key): DNS応答エラー"
}
Start-Sleep -Milliseconds 300
}
if ($times.Count -gt 0) {
$stats = $times | Measure-Object -Average -Minimum -Maximum
$results += [PSCustomObject]@{
Domain = $domain
DNS = $server.Key
AvgMs = [math]::Round($stats.Average, 2)
MinMs = [math]::Round($stats.Minimum, 2)
MaxMs = [math]::Round($stats.Maximum, 2)
Success = "$($times.Count)/10"
}
}
}
}
$results | Format-Table -AutoSize
}
比較に使う「利用中のDNS」は、ルーターやホームゲートウェイの管理画面などで確認した上流DNSサーバーのIPv4アドレスを指定してください。Windowsに表示される 192.168.x.x などの宅内ルーターのアドレスを入力すると、ルーターのDNS転送・キャッシュを経由することがあります。キャッシュが効いていれば短い応答時間になる場合があり、Google・Cloudflareへ直接問い合わせる測定とは条件が揃いません。上流DNSを確認できない場合は、同じ条件の比較として順位を判断しないでください。
コード全体をPowerShellにまとめて貼り付けると、上流DNSアドレスの入力を求められます。& { ... } で全体を1つのスクリプトブロックにまとめていますが、PowerShellの貼り付け時の挙動は環境によって異なる場合があります。IPv6のDNSアドレスしか確認できない場合、このIPv4専用コードは使用できません。
このコードは、Resolve-DnsName がDNSのAレコードを問い合わせる処理を Measure-Command で計っています。そのためDNSパケットだけの応答時間ではなく、Windows/PowerShell側の処理時間も含む簡易測定です。
公式:Microsoft Learn|Resolve-DnsName
実測結果
Microsoft・Yahoo・Google・YouTubeなど8サイトを比較
ここからが実測結果です。各サイトについて、各DNSへ10回問い合わせた処理時間の平均を比較しています。単位はmsで、数字が小さいほど今回の測定では短時間で終わりました。

| 測定サイト | KDDI | Cloudflare | |
|---|---|---|---|
| Microsoft | 19.43 | 25.43 | 25.22 |
| Yahoo! JAPAN | 19.21 | 24.27 | 25.57 |
| Google検索 | 19.25 | 25.85 | 24.81 |
| YouTube | 19.14 | 26.20 | 25.41 |
| Amazon Japan | 19.32 | 27.43 | 24.77 |
| 楽天市場 | 19.12 | 27.79 | 26.57 |
| Netflix | 19.16 | 24.32 | 25.23 |
| Wikipedia | 19.49 | 27.69 | 25.75 |
| 8サイト平均 | 19.27 | 26.12 | 25.42 |
8サイト平均は各サイトの10回平均を単純平均して算出。数値は小数第2位に丸めています。
今回の条件では、Microsoft・Yahoo! JAPANだけでなく、Google検索やYouTubeを含む8サイトすべてで、今使っているDNSの処理時間が短いという傾向でした。これはうさの自宅環境での結果です。
ただし、Google検索にGoogle Public DNSを使えば最速になるとは限らないし、逆に「GoogleのDNSが遅い」と一般化することもできません。
何故DNSの応答が短かった?
なぜうさの回線では、今のDNSの応答が短かった?
今回のPingではKDDIまでの往復遅延が約16ms、Googleは約21ms、Cloudflareは約22ms。DNS問い合わせ処理時間でも、今使っているDNSが約6~7ms短くなりました。
このため自宅からDNSサーバーまでのネットワーク遅延の差が影響した可能性があります。ただし、これだけでは原因を断定できません。
DNS応答時間はサーバーとの距離だけでなく、DNSキャッシュのヒット/ミス、他のDNSサーバーへの追加問い合わせ、混雑やサーバー負荷でも変わります。Googleの公式技術資料でも、これらがDNS遅延の要因として説明されています。
公式:Google Public DNS|Performance Benefits
注意点
この結果だけで「最適なDNS」は決められない
今回の測定は、現在の回線で主要DNSを手軽に比較するための簡易テストです。厳密なDNS性能ベンチマークではありません。
- キャッシュの影響:同じドメインに10回連続で問い合わせており、DNSサーバー側のキャッシュが効いている可能性があります。
- 測定順の影響:毎回KDDI → Google → Cloudflareの順に測定しているため、順番による偏りは除外できません。
- 時間帯の影響:昼・夜・混雑時で応答時間が変わる場合があります。
- 計測の範囲:今回はAレコード・IPv4 DNS・通常のDNS問い合わせです。IPv6・DoH・DoTは未測定です。
- 測定値の意味:PowerShellの処理時間を含み、Webページ全体の表示時間や実際のゲームPingではありません。
- 機能面の違い:プライバシー、ブロック機能、障害時の信頼性は別途比較が必要です。
DNSの速度をより厳密に検証するなら、ドメイン数を増やして測定順を入れ替え、複数の時間帯で繰り返し、キャッシュがある場合・ない場合も分けて確認する必要があります。
なお、ブラウザーが独自のセキュアDNS(DoH)を使っていたり、VPN接続中だったりすると、実際のブラウザー通信で使用するDNSが今回の比較と異なることもあります。
DNSを変更する必要があるか?
うさの場合は、回線から自動取得したKDDIのDNSで名前解決に支障がなく、今回の応答時間も安定していました。そのため、少なくとも今回の測定では、速度を理由に1.1.1.1や8.8.8.8へ変更する必要性は見つかりませんでした。
ほかの環境では、ISP標準のDNSよりGoogleやCloudflareが短時間で応答することも考えられます。大切なのは「どの会社のDNSが有名か」ではなく、今使っているDNSの状況と、何を改善したいのかを分けて考えることです。
DNSに障害がある、名前解決が不安定、暗号化やフィルタリング機能を使いたいなど、目的がはっきりしているなら、設定を控えたうえで比較すると判断しやすくなります。今のDNSで困っていないなら、変更しないことも適切な選択です。
Windows 11でDNSを変更する方法|元に戻す手順も解説
DNSを比較した結果、別のDNSサーバーを試したい場合は、Windows 11の設定画面から変更できます。
ここではCloudflareの「1.1.1.1」を例に、DNSの変更方法と元に戻す手順を紹介します。
DNSサーバーを変更する手順
- Windows 11の「スタート」から「設定」を開きます。
- 「ネットワークとインターネット」を選択します。
- 有線LANの場合は「イーサネット」、無線LANの場合は「Wi-Fi」から設定対象のネットワークのプロパティを開きます。
- 「DNSサーバーの割り当て」にある「編集」をクリックします。
- 「自動(DHCP)」から「手動」に変更し、「IPv4」をオンにします。
- 優先DNSと代替DNSに、利用したいDNSサーバーのアドレスを入力します。
- 通常の非暗号化DNSを利用する場合は「HTTPS経由のDNS」を「オフ」にします。
- 「保存」をクリックして完了です。
代表的なパブリックDNSのIPv4アドレスは以下のとおりです。
| 提供元 | 優先DNS | 代替DNS |
|---|---|---|
| Cloudflare | 1.1.1.1 | 1.0.0.1 |
| Google Public DNS | 8.8.8.8 | 8.8.4.4 |
変更前の設定は必ず控えておきましょう。DNSだけを変更する場合、「IP割り当て」の設定を変更する必要はありません。IPアドレス・サブネットマスク・ゲートウェイはそのままにしてください。また、この手順はIPv4 DNSの設定例です。IPv6側のDNS設定は変更していません。
HTTPS経由のDNS(DoH)について
Windows 11には、DNSの問い合わせをHTTPSで暗号化する「DNS over HTTPS(DoH)」機能もあります。
Windowsの「HTTPS経由のDNS」をオフにすると、Windowsの当該設定では通常の非暗号化DNS通信になります。「オン(自動テンプレート)」を選択すると、対応するDNSサーバーへの問い合わせをHTTPSで暗号化できます。
DoHを有効にすると、「プレーンテキストへのフォールバック」の設定も表示されます。
- オン:HTTPSで通信できない場合、暗号化されない通常のDNS通信に切り替わります。
- オフ:HTTPSで通信できない場合、Windows側のDNS問い合わせが失敗することがあります。
そのため、名前解決が正常にできていても、必ずしも暗号化されているとは限りません。
なお、ブラウザー独自のセキュアDNS設定が有効な場合は、Windowsの設定とは別にDoHが使用されることもあります。
DoHの設定が保存できない場合は無理に変更せず、設定内容を確認してください。通常のDNSとDoHは別の設定であり、DoHを有効にしなくてもDNSサーバーの変更は可能です。
今回の記事で紹介したPowerShellによるDNS応答時間の比較は、WindowsのDNS設定を変更せずに実施したものです。DoHの性能比較も行っていません。
DNSの設定を元に戻す方法
DNSを変更したあとに接続の不具合が起きた場合や、元の設定に戻したい場合も、同じ画面から操作できます。
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」を開きます。
- 「イーサネット」または「Wi-Fi」から、設定を変更したネットワークを選択します。
- 「DNSサーバーの割り当て」の「編集」をクリックします。
- 変更前が自動取得だった場合は「自動(DHCP)」を選択します。
- 「保存」をクリックします。
変更前から手動設定だった場合は、控えておいた元のDNSアドレスに戻してください。自動取得へ変更すると、元の手動設定とは異なる状態になるため注意が必要です。
また、公衆Wi-Fiなどでは、DNSを手動設定していると認証画面を開けない場合があります。その際は、元のDNS設定に戻して接続を確認してください。
DNSを変更しても、Webサイトの表示速度やゲーム中のPingが必ず改善するわけではありません。今回のうさの自宅環境では、回線から自動取得したDNSで問題がなく、速度を理由に変更する必要性は見つかりませんでした。今のDNSで困っていなければ、無理に変更する必要はありません。
よくある質問(Q&A)
- QDNSを1.1.1.1や8.8.8.8に変更すると、ゲームのPingが下がる?
- A
通常、接続先が決まったあとのゲーム通信はDNSサーバーを経由しないため、DNSを変更するだけでゲーム中のPingが直接下がるわけではありません。名前解決に問題がある場合や、DNSの結果で接続先が変わる場合は影響する可能性がありますが、プレイ中の遅延は通信経路・混雑なども別に確認しましょう。
- QDNSのPingが低ければ、名前解決も必ず速い?
- A
いいえ。PingはDNSサーバーまでのICMP往復遅延で、DNSの処理やキャッシュ状態まで含めて測るものではありません。名前解決は実際のDNS問い合わせで別途測定する必要があります。
- QWindowsに192.168.x.xのDNSが表示されるのはおかしい?
- A
おかしくありません。ルーターやホームゲートウェイがDNS問い合わせを中継する構成では、Windows側に宅内ルーターのプライベートIPが表示されます。上流のDNSはルーターやホームゲートウェイで確認してください。
- Q今回使ったKDDIの106.187.2.33を、別の回線でも設定すればいい?
- A
いいえ。これは今回の回線でホームゲートウェイに表示されたDNSアドレスです。ほかの環境で利用できることや適切であることは保証できないため、まず各自の回線で取得されているDNSを確認してください。
- QDNSの設定は変更せず、比較測定だけできる?
- A
はい。今回のPowerShellコードは問い合わせ先DNSを個別に指定するため、WindowsやルーターのDNS設定を変更せずに比較できます。
まとめ
今のプロバイダーのDNSで十分か、まず確かめよう
うさの自宅では、回線から自動取得したKDDIのDNSと、Google Public DNS・Cloudflareを、設定を変更せずに比較しました。8サイト・240回の測定では、平均処理時間がKDDI 19.27ms/Cloudflare 25.42ms/Google 26.12msという結果でした。
今回の結果は、うさの自宅だけで測定した一例です。有名な公開DNSに変更することが、すべての回線で改善につながるとは限りません。まず自分が使っているDNSを確認し、名前解決の不調など、変更する理由があるか考えることが大切です。

細かいことはよくわからんけど、GoogleやCloudflareに変えた方が速いと思っていたんだ~。だけど、今のDNSで十分な場合もあるんだなあ。

そうだね。うさの環境では、今のDNSの応答時間が短くて、変更する理由は見つからなかったよ。

じゃあ、みんなもKDDIのDNSにすればいいの?

それは違うよ。今回のIPはうさの回線で取得されたもの。各自が今のDNSを確認して、困っていることがあるなら測定してから判断するのがいいと思うよ。
関連記事
DNSの名前解決とは別に、ゲーム中のPing・回線の混雑・通信経路について調べたい場合は、こちらの記事も参考にしてください。
参考資料(公式サイト)
- Microsoft Learn|Resolve-DnsName
- Google Public DNS|Troubleshooting
- Google Public DNS|Performance Benefits
- Cloudflare公式|1.1.1.1
掲載した自宅のDNSアドレス・Ping・DNS問い合わせ時間は2026年10月10日の実測記録です。各社DNSの一般的な性能や、すべての回線での優劣を保証するものではありません。





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