※暁月ロールクエストに関する大量のネタバレがあります。ご注意ください。
遠隔物理DPSロールクエストのゆるいあらすじと、いつも通りの超絶簡単感想。
喪失からの成長
ドマにも出現、偽神獣。
こちらの偽神獣は高い飛翔能力を有し、ドマ代表の侍や忍者は、地上での戦いでこそ本領発揮するので敵に空を飛ばれては苦戦しちゃう。
というわけで、遠隔物理DPSロールであるヒカセンの出番というクエスト導入部。
適当にレベルを上げてみてるだけ、という感じの機工士でもいいですか。
フィールドにて獣化したmobを討伐すると、トンボという少年に「よくも兄を殺してくれたな」と恨みを買ってしまいます。
横からヒエンが「恨むなら、討伐依頼をしたわしを恨め」とかばってくれますが、トンボにはヒエン共々思いっきり嫌われてしまった模様。許せ、少年よ。
トンボ少年の事情を知るイッセによると、トンボ兄弟の父親は帝国に徴兵されており、メインクエストにあった帝国軍との「捕虜交換」でも帰国せず。
一方、ドマを弾圧し支配していた帝国軍ヨツユ総督(記憶喪失後)は、処刑されるわけでもなく、ヒエンに許され守られ過ごした後、本懐を遂げて死亡。
そして終末の災厄を迎えた今、トンボの兄の中にあった誰に向けることもできない、先の見えない、希望の持てない状況への嘆きが絶望に変わって、彼を獣化させてしまったようでした。
なるほど。ドマでは圧政の象徴ヨツユが圧倒的な憎しみの象徴でした。そのヨツユ死亡後は、彼女を処断せず赦した自国の殿様ヒエンへ、未だ憎しみの矛先が向いてるんですなあ。
一方、口寄せで死者と語らうことで、救いを求める者も。
ヒカセンが潜入した口寄せ会場(?)では、アキツという青年が行方不明の父親を、口寄せしてもらっているようです。
アキツに覚えのあるワードを口寄せした女性が口にしたことで、彼は本当に父の魂と会話できているかのように直接言えなかった謝意を伝えます。しかしその後、父親は苦しむような声を上げて女性の中から消えてしまいました。一体、あの世の父は何を苦痛に感じているのでしょう?
口寄せを行うのは、キセイ。
死んだ父親が苦しんでいるのは、死すべき者たちが生き延びているために、黄泉国の亡者が足りず、責め苦を受けているからだという。
キセイ「でもね、大丈夫。イザナミ様が死すべき人たちを殺すことで、黄泉国の人数調整してくれるから安心よ(超訳)」
ヒカセン「そっかー☆それなら安心だね」とはならない。こいつはやべぇ。
なんとこのキセイ、偽神獣になった娘の義母でありました。えぇ……?
キセイは、その偽神獣化した義娘のことを黄泉神イザナミ様と触れ回り、イザナミ神信仰を広めようとしています。えぇ……???
イザナミ神とは、黄泉国(あっち側)の神。つまり、偽神獣=死を呼ぶ神様。おそろしや。
実はキセイ自身も、夫、息子共に帝国に徴兵されたまま行方不明という身の上。
元々信心深かったという彼女ですが……。
ここで、お待たせしましたヒカセン真骨頂、そんなキセイのプライバシーを「過去視」で拝見してみましょう。おじゃましますよ。
海へ身投げしようとしているのか、断崖に立つ義娘ミナト。止めようとするキセイ。
過去視は、ここから始まりました。
ミナト ”夫も戻らず、連れ去られたヨツユは赦され、ヒエンに庇い立てられる始末。このままでは捕虜交換で戻ってきた人たちのことまで、恨めしく思ってしまう。私の恨みは決して晴らせず、嘆きの声も届かない。だったらいっそ、私もあの人のところへ……!“
重い。ミナトのこの気持ち、この時、誰が一体どうやって否定できたでしょう。
人を恨むことができない優しさを持ち、死という選択肢を選ぶミナトの絶望。
憎しみと絶望はどこか似ているようで、全く異なる感情ですね。
憎しみは深ければ深いほど生への執着を生み出すことがありますが、絶望はいまのところ、ここでは獣化一択です。
キセイはそんなミナトに「イザナミ様が現れて、お救いくださるはずだよ!」と言い聞かせます。
その後、ミナトは ”そうだとしたら……良いですね……。” という言葉を最後に偽神獣に変化してしまったのでした――。
そうか、キセイは義娘が「イザナミ」になるところを目撃していたんですね。残酷な光景だわ。
さて、義娘ミナトをイザナミ神として崇めようとするキセイは、イザナミ神は亡者を救うべく、死すべき者たちを黄泉国へ送っているだけで、討伐するなんてもってのほかであるとヒエンへ進言してきます。
彼女曰く、死すべき者とは捕虜交換によって帰還した元帝国徴用兵。
本来なら、彼らは死んで当然だった運命。その定めから外れた彼らの不当なる生が、黄泉国の亡者を苦しめているという。なので、保護した元帝国徴用兵をイザナミ様の前に差し出せと詰め寄るキセイと信者たち。もはや、とんでも理論になっちゃってた。
断る。死んでよい者などいようものか!
自分が斬った人々にも、死んでよかった者などいない。だからこそ、自分はその業を背負って生きている。殺しの業を背負い、他者の命を救うために、元帝国徴用兵たちの命を奪うのだと、そういう信念がある者だけが、前に出てきなさい。
そう宣告するヒエンの言葉に、信者たちはひるみます。
彼の言葉にヒカセンもちょっとたじろぎたくなりますが、そこはヒカセンですものね、ちゃんと過去に奪った命の(膨大なる)数々の業は背負ってますよ。たぶん……背負ってるよね?
と、そこへヒエンに加勢する男性の声が。
ん……? あっーーー?!
ヒエンもこの表情。
ゴウセツ「それって、本当に死者の声~?!(意訳)」
彼は、戦場跡でアキツ宛の手紙を託され持ってきたと言います。
その手紙の内容によると、黄泉国へ行き口寄せで会話したはずのアキツの父親が、重傷を負ったものの生存しており、今は治療中であると書かれていました。あら摩訶不思議。生きてるやん。
口寄せがまがい物であることが、バレてしまったキセイ。
ヒンヤリした空気になった会合は閉幕。
(腰抜かすほど唐突に帰ってきた)ゴウセツはヒエンに、今回の元徴用兵達のように遺体のない別れは、死を受け入れることすら難しいだろうから、何か区切りを付けることが必要だと助言。
そこでヒエンは、ガンエン廟に戦没者すべての魂を祀って「国葬」を執り行おう決断します。
また、ヒエン自身も、母ミナは帝国軍占領下の心労で死去、父カイエンはゼノス(ヒカセンとズッ友になる前)ぶった斬られて戦死。(FF6オマージュ好きデス)
遺体の行方のわからない父カイエンの弔いも、改めて遺品を霊廟に納めてするべきだわよね、というわけで、父の遺品として幼いころ父から貰ったという「セイテンタイセイ」人形を掘り起こしに来たヒエンとヒカセン。
それは、母との死別後、彼が子ども時代と決別するため埋めたという人形でした。
「領主」であるヒエンが、父との思い出として大事にしていたのが「お人形さん」。
このアンバランスなギャップは、ストーリーの切なさ度を増量せざるを得ません。
終盤、どうやって偽神獣を呼び出すかなあって、ヒエンたちと悩んでいたら、やってくれました。
キセイが自分の命を賭して斬られるよう仕向け、義娘である偽神獣を呼び出す役を務めたのです。
彼女にとっても窮余の一策だったんでしょうね。
あとは、義娘に託された。
と、義母の算段通り、これまた悲しい偽神獣イザナミ登場。
そして、もちろん討伐――。許せ、ミナトよ。
ちなみに戦闘中「やばい、死ぬて。やばい、誰かケアルよろwww」などと騒いでいたら、ゴウセツが修験道の錫杖持って乱入、ヒールしてくれて助かりました。おじいちゃん、ありがとう。
最後はドマ民戦没者の式典が執り行われます。
ガンエン廟に埋葬される人々の名と逸話を語るヒエン。
それぞれの遺族たちも出席し、遺品を納め追悼します。
ドマ民には、この先、穏やかな日々が続くことを願わずにはいられませんな。
いや、ドマ民だけじゃない、すべての場所で平和をだな。
エピローグ、突然現れたゴウセツ、あっさり再び旅に出る。
さようなら、ゴウセツ、さようなら、遠隔物理DPSロールクエスト。
そんな遠隔物理DPSロールクエストは、未だヨツユという支配者の影残るドマを舞台に、民の癒えない悲しみと、ヒエン自身の過去をも振り返るシナリオでした。
ワッハッハ、という笑えるシーンはありませんでしたが、メインクエスト補完という点で大きくドマに更なる希望が見える形で終えられて大満足です。
善人なおもって往生を遂ぐ いわんや悪人をや。
なんとなく、これが言いたくなりました。言いたかっただけ。
アチーブメントは「別離の絶望を払いし者」。
各クエスト受注場所
遠隔物理DPSロールクエストはLv85から発生。そこからLv90まで計6回に及ぶ連続クエスト。
- Lv85~秘められし民の想い (ドマの駐在武官 ラザハン X:7.6 Y:9.4)
- Lv86~黄泉神降臨 (ユウギリ ドマ町人地 X:6.5 Y:6.9)
- Lv87~ユウギリの帰郷 (ユウギリ ドマ町人地 X:6.5 Y:6.9)
- Lv88~ミナトという女 (ユウギリ ドマ町人地 X:6.5 Y:6.9)
- Lv89~遺品に宿る魂 (ユウギリ ドマ町人地 X:6.5 Y:6.9)
- Lv90~ドマの弔い (ユウギリ ドマ町人地 X:6.5 Y:6.9)