
最近多い情報漏洩ニュース

最近のニュースでは、大きな企業でも情報漏洩ニュースが多いねえ。

本当ね。うさも在宅ワークだから、まったく他人事ではないんだよね。
だから“おうちオフィスLAN”にしてるの。在宅でも会社レベルのネット設計にしておかないと危ないからね🐰

在宅ワークって、そういう点、大変だよね。
うちは普通のWi-Fiルーター1台なんだけどね!

ねこちゃんはお仕事を自宅でしないから、そこまで神経質にならなくていいよ、うさは取引先の会社にネットワークつなぐからヤマハルーターとヤマハWi-Fiで“仕事ゾーン”を完全に分けてるの。
ヤマハルーター+ヤマハWi-Fiで作る“おうちオフィスLAN”ガイド
在宅勤務が当たり前になった現在、自宅インターネット環境は「会社のネットワークの延長」 とみなされる時代になりました。
しかし現実には、
- 家庭用ルーターを初期設定のまま放置
- 同じWi-Fiに仕事用PC・家族スマホ・IoT家電が全部接続
- 公衆Wi-Fiで普通にリモート作業
- パスワード管理や端末管理が曖昧
といった “情報漏洩の穴” が家庭のネットに数多く残っています。
そして怖いのは、自宅ネットが原因で情報漏洩しても、企業側に損害賠償責任が発生し得るということ。
実際の裁判では、適切な管理体制がなかったと認められ、数百万円〜数千万円規模の賠償命令が出た例もあります。
在宅勤務はなぜ漏洩リスクが高いのか?
在宅ネットは「生活」と「仕事」が混ざるため、以下のような問題が起きやすいです。
- 家族の端末のウイルスが仕事PCに広がる
- IoTデバイスからの侵入
- パスワード総当たり・乗っ取り
- 家Wi-Fiの暗号化方式が古い(WPA2/混在モードなど)
- VPN経由で会社側に被害が広がる
つまり在宅ネットは“守りが弱いのに、会社につながる入口になっている”という非常に危険な構造になりがち。
企業への不正アクセスはVPN経由が多い?
ここで少しだけ、「企業への不正アクセスの入り口って何が多いの?」という話も整理しておきます。
ざっくりいうと、最近のサイバー攻撃では、
- フィッシングメール(だましメール)からの侵入
- VPNやリモートデスクトップ(RDP)を狙った侵入
この2つがツートップになっている、というイメージです。
①不正アクセスでよく使われる入口
企業側のセキュリティがしっかりしていても、意外と狙われやすいのが「在宅側」です。
会社のファイアウォールやゲートウェイは専門部署がきっちり管理していても、在宅勤務者の自宅ネットワークまでは厳しく管理しきれません。
- 家庭用ルーターのままVPN接続している
- 同じWi-Fiに仕事PCと家族スマホ・ゲーム機・IoT家電が混在している
- 在宅PCのパスワードやVPNパスワードが弱い・使い回しされている
こういった「ゆるい在宅ネット」から仕事用PCが侵害され、そのままVPNやRDP経由で会社ネットワークへ侵入されるケースが増えています。
つまり、企業本体の入口が堅くても、在宅勤務者の自宅回線が“裏口”になってしまうリスクが高いというのが、今のサイバー攻撃の怖いところです。
②なぜVPNが狙われやすいのか
VPNが狙われやすい理由を、在宅ワーク目線で整理すると…
- 会社ネットワークへの“正面玄関”になっている
- 在宅勤務者のPCがVPNで社内LANにつながり会社の内側にそのまま道が通る状態になります。
- インターネットから直接見える機器だから
- VPNルーター・ゲートウェイは外向きに公開されているため、脆弱性が出た瞬間に世界中からスキャン・攻撃されやすいです。
- 認証情報を盗むと“正規ユーザー”として入れてしまう
- フィッシングでVPNのID/パスを盗まれる
- 使い回していたパスワードが漏洩データから割り出される
こういったケースだと「ログイン自体は正しいログイン」に見えてしまうので、検知も難しくなります。
- 在宅側のネットがゆるいと、そこから会社側へ一気に広がる
- 家庭用Wi-Fi 1本で、ゲーム機・家族スマホ・仕事PCが全部同じLAN
- 仕事PCが感染 → VPN経由で会社ネットワークへ、という最悪パターンも。
③結論:在宅勤務者ほど「自宅側の入口」を固めるべき
ポイントをひとことでまとめると…
不正アクセス全体で見れば、メールなど他の手口も多いけれど、企業への“本格的な侵入”では VPN経由がかなり大きな割合を占めている
というのが現状です。
だからこそ、在宅勤務をしている人ほど、
- 自宅のルーター/VPNの設定をしっかり固めること
- できれば 業務向けのルーター+業務用Wi-Fi を使って、入口の強度を一段引き上げること
がとても重要になってきます。
このあと紹介する「おうちオフィスLAN」は、まさにこの “VPNの入口を家庭側から強くする” ことを意識した構成になっています。
この記事の後半「使用機器」では、うさが実際に使っている ヤマハルーター+ヤマハWi-Fi機器をまとめて載せておきます。
「とりあえず何を買えばいいの?」という方は、そこから選んでしまうのがおすすめです。
うさが実際に構築しているネット環境
ここでは、うさの自宅ネット構成をモデルにした例を紹介します。
(※実際の IP や SSID 名はすべてサンプルに変更してあります)
【全体構成イメージ】

LAN分離で「仕事」と「生活」を完全に分ける
感染する端末が同じLANに存在しないため、家族側 → 仕事側の感染ルートを物理的に遮断できます。
仕事用SSIDは WPA3+MACアドレス許可制
業務PCや業務スマホ以外は接続不可。
パスワードが漏れても 接続自体できない のが最強ポイント。
ヤマハルーターのフィルタで不要通信をブロック
- 445/tcp
- NetBIOS
- 不要ポート
- 外部への不審な接続
これらを丸ごと弾けるので、マルウェア感染の初動を抑制できます。
仕事用ネットワークの安定性が段違い
業務機器と生活機器が混ざらないため、
- ゲーム機の通信で動画会議が落ちる
- IoT家電の大量通信で重くなる
といった “家庭特有のネット揺れ”が発生しません。
セキュリティ総評

サイバー保険に入る際の評価として、ネットワークに強い企業に測定してもらったときの評価表です。
使用しているYAMAHAのルーターだと基本機能でここまでできます。
| 項目 | 強さ評価 | 説明 |
|---|---|---|
| WAN防御 | ★★★★★ | IDS/IPS・危険ポート拒否・プライベートIP遮断 |
| 内部LAN分離 | ★★★★★ | 完全拒否(内部感染拡大防止) |
| DNS防御 | ★★★★☆ | spoof防止が有効 |
| NAT隠蔽 | ★★★★★ | 標準で強い |
| 不要サービス停止 | ★★★★★ | telnetd off、USB off、外部アクセスなし |
| 運用難度 | ★★★★☆ | 詳細フィルタ多め、専門知識必要 |
👉 LAN企業ネットワークレベルのセキュリティが実現してる。
コンシューマー家庭ルーターより2〜3段階強い。
👉 Wi-Fi はWPA3 + MACフィルタ許可リスト + 全デバイス手動登録 + SSID分離なし(必要最低限の公開)という非常に堅牢な構成。
もしもの時
実際に起きた情報漏洩の損害例(簡易まとめ)
| ケース | 内容 | 裁判の結果 |
|---|---|---|
| 顧客情報大量流出 | 会社の管理体制の不備 | 約1,100万円の賠償命令 |
| 元社員の営業情報持出 | PCで営業秘密を持ち出し | 約22万円の損害賠償命令 |
| メール誤送信 | 従業員の操作ミス | 50〜150万円の損害例 |
ポイントは、
“故意じゃなくても発生する”
“在宅勤務でも例外ではない”
ということ。
「もしもの時」に備えてサイバー保険も加入
うさの在宅ネットは技術的にもがっつり固めているけど、それでも 「絶対に100%安全」なんてありえない。
だからあいおいニッセイ同和損害保険のサイバーセキュリティ保険にも加入しています。
- 在宅勤務の情報漏洩でも賠償責任が発生する可能性がある
- ウイルス感染の「原因が自宅」だった場合も対象になる場合がある
- 顧客への対応費用・復旧費用・弁護士相談費を補填できる
- それほど高額ではなく、個人レベルでも加入しやすい
・技術対策(ハード・設定)+ 行動対策(運用)+ 保険この3つをセットにすることで“本当の備え”になる
さらに、サイバーセキュリティ保険に加入していること自体が「営業上の強み」にもなります。
企業側から見ると、
- 「技術的な対策だけでなく、万が一の金銭リスクまで含めてきちんと備えている個人/事業者」
- 「事故が起きても、保険で一定の範囲までカバーできる相手」
という安心感があるので、在宅フリーランスや個人事業主でも、企業から仕事を任せてもらいやすくなる側面があります。
単なるコストではなく、
「信頼を証明するための投資」+「もしもの時のセーフティネット」
としてサイバー保険を位置づけておくと、在宅ワークの武器にもなります。
在宅ワーク向けセキュリティチェックリスト
①ネットワーク
- 仕事用と生活用のLANが分かれている
- 仕事用PCは専用SSIDのみ使用
- 危険ポート(445, NetBIOSなど)をルーターで遮断
- IoT家電と業務機器が同じLANにいない
②Wi-Fi
- 暗号化は WPA3-SAE
- SSID名に会社名や個人情報を含めない
- MACアドレス許可制が使えるなら設定する
③運用
- 公衆Wi-Fiで仕事しない
- 私物クラウドに業務データを保存しない
- 管理画面パスワードは初期値から変更
④保険(任意)
- サイバー保険の加入も検討する

うさは実際に加入済
(例:保証金額10億,年間保険額約10万 )
有線ルーターの選び方の7つのポイント
回線速度・同時接続台数に見合う性能か
- 利用している光回線(1Gbps / 10Gbps など)と、同時にぶら下がるPC・スマホ・NAS・APの台数をざっくり想定する。
- 在宅勤務でVPNも使うなら、「単純なスループット」だけでなく「CPU性能・処理余力」があるモデルを選ぶ。
VPN・セキュリティ機能が十分か
- 在宅勤務や拠点間接続をするなら、IPsecやL2TPなどVPN機能が標準搭載されているかを必ず確認。
- ファイアウォール機能、フィルタ設定、ログ取得など、不審な通信をきちんと見える化できるかも重要。
ファームウェア更新とサポート体制
- セキュリティを考えるなら、定期的なファームウェア更新が提供されているメーカーかどうかはかなり大事。
- ヤマハなら、長期運用前提でアップデートやドキュメントが整っているので、在宅+業務用途でも使いやすい。
ネットワーク設計の拡張性(VLAN・マルチセグメント)
- 「仕事用PC」と「家族のスマホ・ゲーム機」をネットワーク的に分けたい場合、VLANやセグメント分割に対応していると安心。
- 仕事用LANだけをVPNに通す、IoT機器だけ別セグメントに隔離する…といった構成が取りやすい。
IPv6・プロバイダ接続方式への対応
- フレッツ系や各社のIPoE/IPv6接続方式に正式対応しているかをチェック。
- 「IPv4 over IPv6」を使う場合もあるので、将来の回線変更を見越しておくと、買い替え頻度を減らせる。
設定のしやすさ・運用のしやすさ
- GUI(Web設定画面)だけである程度完結できるか、それともコマンド設定前提かを確認。
- ヤマハはGUIもあるけど、設定ファイルをテキストで管理できるので、一度覚えるとバックアップや再現が楽。
価格と「何年使うか」のバランス
- 家庭用ルーターより初期費用は高くなりがちだけど、3〜5年単位で安定運用できる前提で考えると、トータルでは安いことも多い。
- 在宅勤務で業務VPNを通すなら、「トラブルで仕事が止まるリスク」も含めてコスパを考える。
Wi-Fiルーターの盲点

どうしてもWi-Fi環境の中でお仕事をされる方のために、Wi-Fiルーターの弱点につながるポイントだけを載せておきます。
WPA と WPA2 の違いざっくり
- WEP … もう完全にアウト。数分〜数十分で破られるレベル。使っていたら即変更レベル。
- WPA(TKIP) … WEPよりマシだけど、古くて脆弱性も多く、今となっては「要注意」扱い。
- WPA2(AES/CCMP) … 現在の標準。設計そのものはまだ十分強力。
- WPA3 … さらに強化された新世代。今買うなら対応ルーターを選びたい。
侵入時間のイメージ(※あくまで概念的な話)
- 「12345678」「password」「abcd1234」みたいな
辞書に載ってそうな8〜10桁のパスワード
→ 「短時間〜数時間で破られる可能性」が十分あるゾーン - 「u-sa2024」「Tokyo2025」みたいな
単語+数字をちょっと足した程度
→ 頑張る攻撃者なら現実的な時間で攻められるゾーン - 「
Da!3R_9xjiy2zY8k」みたいな
ランダム 16〜20 文字以上(大文字小文字数字記号ミックス)
→ 個人レベルの攻撃では現実的にほぼ無理なゾーン

同じ WPA2 でも、パスワード次第で「数分〜数年」くらい安全性が変わるというイメージでOKです。
まとめ:在宅勤務=会社のLANが家に伸びてきている
在宅勤務が増えた今、自宅ネットは「ただのWi-Fi」ではなく “企業の入り口” です。
- LAN分離
- 業務用Wi-Fi
- ヤマハルーターの強力なフィルタ
- WPA3+MAC許可制
- もしものためのサイバー保険
この5つを揃えるだけで、在宅勤務の安全性は大きく変わります。

うさの家のように、“おうちオフィスLAN”を作って守りを固めることが、これからは当たり前の時代。
ねこちゃんのように「知らなかった…!」という方も、今日から少しずつ整えてみてくださいね🐰✨

ねこは在宅ワークではないので、今まで通り過ごしていきたいと思います。
使用機器

YAMAHAの機器の設定はネットに情報も多いですし、公式サイトにも設定方法が豊富にあるのでネットワークの知識が少しあれば楽に設定できると思います😊














