
故障? 多ボタンマウスG600

ロジクール G600 は、多ボタンで使い勝手のいいMMO向けマウスですが、長く使っていると
- 左クリックのチャタリング(二重クリック)
- サイドボタンの反応不良
- ケーブル断線気味で接触が不安定
といったトラブルが出てくることがあります。
保証期間内ならロジクールの保証を使って交換対応を狙えますが、「保証が切れたあと」 は話が別です。
このページでは、
- 保証切れG600の現実的な選択肢
- メーカー保証がカバーしてくれる範囲と限界
- チャタリングを「一時的にでも延命する」ためにできること
- それでもダメな場合、どこで見切りをつけるか
を、2025年12月時点での公式情報と一般的なPC周辺機器の事情 に基づいて整理します。


壊れても、やめられない多ボタンマウス。
おさらい:G600の保証期間
G600の保証は「限定保証」+製品ごとの年数
ロジクール(Logicool)は、マウスを含むハードウェア製品に対して「限定ハードウェア保証(限定保証)」を設けています。
保証期間は製品ごとに異なり、パッケージ・保証書・公式サイトの製品ページに記載された年数 が適用されます。
限定保証
限定保証が対象としているのは、あくまで「素材や施工(製造上)の欠陥」に起因する故障についてです。以下のようなケースは保証対象外と明記されています。
・誤使用、乱暴な扱い、不適切な保守
・勝手な分解・改造・未許可の修理
・説明書に反する使い方
・通常使用による摩耗・劣化

つまり、チャタリングのようなスイッチの寿命的な症状が“普通の経年劣化”とみなされるかどうかは、サポートの判断次第です。
保証が切れたG600について
2025年12月時点で、ロジクールの一般向けマウスについて「保証期間終了後に有償修理を受け付ける」という公式案内は見当たりません。実際、多くのコンシューマ向けマウスは
- 保証期間内:交換 or 返金
- 保証期間外:原則として買い替え前提
という運用が一般的ですよね……。

そのため、保証が切れたG600を「公式に修理に出す」ルートは基本的に存在しないと考えておいたほうが現実的ですね😢
2. 保証切れのG600 選択肢は3つだけ!
保証外のG600をどうするか、現実的な選択肢はこの3つに集約されます。
- 新品(または後継機)を買い替える
- 自分で分解・修理する(DIY)
- 延命しながら使えるところまで使う
買い替え
冷静にコストだけを見ると、マウスは
- 新品価格:一万数千円〜
但しG600は在庫が少ない現状なので別機種を検討する - 有償修理を受けたとしても、人件費・送料込みで同等以上になる
という構造なので、メーカーも「保証が切れたら買い替え」前提で設計しているのが実情です。
- 安全面(感電・発火リスク)
- 信頼性(再発リスク)
- 時間コスト(分解・ハンダ・調整の時間)
を考えると、「仕事やゲームで毎日使うメインマウス」については買い替えが最有力候補。

いちばん現実的で安全な選択肢!
自力修理
G600のクイックスタートガイドには、
「本製品の分解、改造、ご自分での修理は絶対に避けてください。火災や感電、けが、故障の原因となります。また、製品に対する保証が適用外となります。」
と明記されています。
ポイントは2つ:
- 安全リスク(感電・発火・けが)
- 一度分解すると、その時点で保証は完全に無効
ただし、すでに保証が切れている場合、

どうせ保証は残ってねえから、最後の悪あがきでスイッチ交換、ケーブル交換を試すぜ!
という選択肢は、“完全に自己責任”を理解したうえであれば現実的に存在します。
※この場合はハンダ作業・細かい部品の扱いが必要になるので、工作経験がない方にはおすすめしません。

公式的には“非推奨”で、保証も無効。あとは知識とやる気!
延命して使う
「すぐに買い替えるほどでもないけれど、チャタリングがストレス」などという場合は、延命しながら使えるところまで使うという折衷案があります。

意外とね、だましだまし使ってね、数年我慢しながらでも延命できるコトってあるからね。

この折衷案が選択肢になるチャタリングについて、これから説明していきたいと思います😊
チャタリングについて
チャタリングって?
チャタリングとは「1回しかクリックしていないのに、2回以上クリックされたように誤認識される」状態のことです。
その他にも――。
- シングルクリック → ダブルクリック扱いになる
- ドラッグ中に勝手にボタンが離された扱いになる
- 1回だけ押したはずなのに連打扱いになる
原因の多くは「マイクロスイッチの劣化」
一般的なマウスのクリックは、小さなマイクロスイッチでオン・オフを検出しています。
同じマウスを長期間使うと、接点の汚れ・酸化、バネのヘタり、スイッチ内部の機械的な摩耗が進み、接点のオン・オフ信号がガタつくことで、ソフト側には「複数回押された」ように見えてしまうというのが、典型的なパターン。

ひょっとして、ボタンを強く押し過ぎなんですかね? と思った時期もありましたが、例えすべてのボタンを軽く押していたところで、経年劣化で同状態になるという理由もあるそうですよ。と、聞いた時は、何故か少しホッとしました。
まだ軽度のチャタリング
・Windowsのダブルクリック設定調整
・ボタン割り当ての見直し
・USBポート変更
などで誤動作が体感2〜3割程度まで減るのであれば、「延命ルート」→ しばらく様子を見て、並行して次のマウス候補を検討でOK!
仕事やゲームに使うレベルで致命的な場合
- 一日に何十回も誤クリックが起きる
- 仕事やゲームで明らかに実害が出ている
という状態なら、
メイン用途からは引退させて、サブ用途に回しつつ、新しいマウスへ移行
が現実的ですね。

「クリックが信用できない入力デバイス」は、時間的損失と精神的ストレスが大きすぎるため、買い替えのほうが結果的に安くつくことが多いと思う、うさです🐰
自力修理はアリ?
・はんだ付け経験あり
・失敗してもいい覚悟あり
・すでに保証は完全に切れている
こういった条件が揃っているなら、「最後の趣味プロジェクト」としてスイッチ交換に挑戦というのはアリです。
ただしこれは「G600が絶版でどうしても現役復帰させたい人向けの趣味領域」であって、一般ユーザーが推奨されるルートではありません。
まず試すべき延命策
ここからは、分解なし/ソフト側でできる延命策を優先的に挙げます。
Windows側のダブルクリック速度を調整する
Windowsの「マウス設定」には、ダブルクリックの認識時間(2回クリックとみなす間隔)を調整する項目があるので、調節してみる。

ダブルクリック速度をやや速め寄りに設定すると、ゆっくりした2回クリックは「別々のクリック」ごく短いガタつきを「誤検出」とみなしにくくなる場合があり、軽度のチャタリングなら体感のストレスがかなり減ることもあります。
G HUB / Options+ のボタン設定を見直す
ロジクールの設定ソフト(G HUB / Logi Options+)を使っている場合は、
- 問題のあるボタンの機能を、別のボタンに割り当て直す
- クリック頻度の高いボタンを、劣化していないボタンに移す
といった回避も可能です。

例えば左クリックに割り当てていた一部の操作をサイドボタンへ移す、逆に、サイドボタンのチャタリングがきつければ、他のボタンへ退避させる、といった「キー配置の引っ越し」だけで、しばらく延命できるケースも。
やや手間で、慣れるまで間違いが多くなるのが難点でもあります。
チャタリングじゃないかも?
- 「クリックが入ったり入らなかったりする」
- 「たまに動作がおかしい」
このような症状の場合、
マウス側の原因ではない可能性もあるので、以下も試す価値があります。
- 別のUSBポートに挿す(特にUSBハブ経由をやめる)
- 別のPCに挿して症状が再現するか確認する

試してみて、どの環境でも同じ症状が出るなら、マウス本体の問題である可能性が高くなります。マウスに問題点を絞って対処していきましょう😊
物理的な延命策:「やるなら自己責任」ゾーン
分解なし
まずは、分解なしでできる範囲として、
- ボタン周辺にエアダスターを吹きつける
- ごく少量の接点復活剤をスイッチ付近に使う
といった方法がネット上ではよく語られます。ただし――
・プラスチックや基板を傷める可能性
・液剤が別の場所に流れ込むリスク
・火気・帯電の危険
上記のような問題点が発生する可能性があるため、メーカーとしてはもちろん非推奨。
行う場合は「壊れても諦めがつく個体」だけにしておく方が無難です。
分解あり(スイッチ交換)
より根本的な対処として、スイッチそのものを交換してしまう方法があります。
・マウスを完全に分解
・基板上のマイクロスイッチをはんだごてで外す
・互換スイッチを取り付ける
こちらの物理的な対処方法には、はんだ付け経験、静電気・ショート対策、分解手順の理解が必要です。また、先ほどの通り、ロジクールはユーザーによる分解・修理を明確に禁止し、保証対象外になるとしています。

すでに保証が完全に切れていて、このG600には愛着があるし、壊れてもいいから最後まで付き合いたい!

上記のようなねこちゃんパターンでのみ、自己責任で検討する選択肢、と考えてくださいね😅
まとめ
ロジクールの限定保証は素材・施工上の欠陥に対するもので、保証期間外の有償修理ルートは一般的には公開されていない。
保証切れG600の選択肢は「買い替え」「自力修理」「延命して使う」の3つに絞られる。
チャタリングの主因は、マイクロスイッチの劣化などによる信号のガタつきが一般的。
延命策としては
・Windowsのダブルクリック設定の調整
・G HUB / Options+ でのボタン再割り当て
・USBポート・PCを変えて動作確認
分解・スイッチ交換などのDIY修理は、公式に禁止されており、安全面・法的にも完全自己責任。
最終的には、「そのG600に、あとどれくらいお金と時間をかけたいか?」という価値観の問題になりますね。
- メインマウスとしての信頼性を重視するなら → 買い替え
- 愛着があり、趣味の範囲で直してみたいなら → 自己責任でDIY修理
- そこまでシビアでない用途なら → 延命しつつ“引退のタイミング”を探る
という3本立てで考えるのが、2025年時点での現実的な落としどころです。

品薄な時期も多いG600。買い替えを考える場合、違うマウスを……と考える人も多いかもしれません。ロジクール以外の多ボタンマウスについては別記事で詳しく書かせていただいています🐰

経験も知識も多くないねこは、ちょっと延命で様子見しつつ、それでも駄目ならサクッと買い替えが現実的かな。
多ボタンマウスってなかなかフツーのマウスに戻れないのが、デメリットかもしれんなあ。


























